個展終了

 先月30日に一ヶ月ありました六花亭での個展が無事終了しました。札幌中心部より離れているにも関わらず、足を運んでいただいた皆様、本当に有り難うございました。今回の展示で、たくさんの方々より、ご好意の感想を頂けたこと、喜んでいただいたことに、心より嬉しく感じています。今回の展示にあたって、これまで以上に展示空間などの条件を考慮に入れ制作しました。特に私の作品は、展示して初めて完成するものでもあり、展示場所がとても重要になりますので、以前からそうしたことは、意識してきたつもりなのですが、今回は通常のギャラリー空間ではなく、喫茶店もかねている空間だということ。そして、そこを訪れるお客様もギャラリー目当ての方ばかりではないことから、そこでお茶をしてくつろげる空間でなくけはならない、といったことも意識しました。結果、全体の色調や作り出した形体にも、それが現れていたと思います。もしかしたら、そうした意識というのは、芸術、美術的なスタンスではなく、むしろ条件から目的を持って考えるデザイン的なスタンスなのでは?と、少し思ったりもしますが、例えそうであっても、自分というフィルターを通して、「人に何かを伝える」ということ、伝えることを意識するということは自分にとって重要であると認識しています。概念としての美術、表現活動といったものは、自己表現的な側面、自己というものに重きを置いた分野のような気がしますが、自分としては、「自己」というのも、確固たるもの、はっきりと限定されたものではなく、流動的で、時間の流れや環境によって変化し、その中でうっすらと現れる、そんな半透明なものなのでは、と思っています。「美術とは、アートとは、何を望まれているのか?」そのような問いに対する答えは、本当に様々で、すぐに出てくるものではありませんが、その度に、自問自答を繰り返し、制作していくほかないのでしょう。現在も次の展示に向け制作しています。詳細は後日お知らせします。いつも異常に理屈っぽい、このようなブログを読んでいただいてありがとうございます。もっと楽しいお話をかければ良いのですが...............。